やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「うん、これは面白い味だな」
「……」

 それは褒めてるの?

 私が見つめすぎないよう注意しながら彼を見ると何だか微妙な表情を浮かべている。

 わぁ、この反応は駄目だ。

 私の脳裏に「失敗」の二文字が浮かぶ。心当たりがあるのはソースだ。ハンバーグに味つけしたんだからむしろソースはなくても良かったのかもしれない。

 私が気落ちしているのが伝わったのか三浦部長が「いや、美味いぞ?」と付け足した。

 部長、それ遅いです。

 しっかりダメージが通りました。

 私のメンタル瀕死です。