やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 部内にある応接用のスペースでお弁当を広げる。

 ローテーブルの上に茶色が並んだ。具体的には唐揚げとコロッケと一口サイズのハンバーグだ。

「……」

 口を半開きにして固まる三浦部長の反応が気になるものの私は魔法瓶からコンソメスープを紙コップへと注ぐ。今朝思いついて作ったのだ。

「前々から薄々わかっていたが」

 やや言葉を選んでいるかのようにゆっくりと三浦部長が言った。

「君の食へのスタンスは中学生レベルだな」
「はぁ?」

 思わず変な声になる。もう少しでコンソメスープをこぼすところだった。

「いくら部長でも酷くないですか? 私、頑張って作ってきたんですよ」
「あ、そうだったな。すまんすまん」

 謝罪が軽い。