風鈴が鳴る頃に

やっとのことで追いついた
目の前には

「駄菓子屋?」
古い屋根が剥げた駄菓子屋だった

「こんにちはー!」
彼女は慣れたように引き戸を開けて
駄菓子屋に入っていく

さっきまでの日差しが嘘のように
駄菓子屋の中は薄暗くてひんやりとしていた
「いらっしゃい
紗和ちゃん、ボーイフレンドかい?」
しゃがれた声のお婆さんがにっこりと笑う

「そんなんじゃないよー
おばさん!ラムネちょうだい」
彼女はハツラツとした声で言った