【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


 虚ろであったシルウィンの瞳が僅かに揺れる。アウラは仮面をつけ、その線を増やさぬ顔のまま、淡々とシルウィンを洗いながら語りだした。

「その者たちが、家族を殺したか、確かめるために今日の夜会に向かうことにしたのです。接触もできました、十分に会話もしました。けれど、なにも分からなかった。結局その者たちの屋敷に行かないと、駄目なようです……」

 アウラは「骨が折れますでしょう……?」と、諦めるようにくすくす笑う。そんなアウラの様子にシルウィンは唖然とした。

「家族を殺したって、何よ、突然に……どういう意味……?」
「言葉通りの意味ですよ。家族といっても、……まぁ家族含む、わたくしの村の人間全員……ですけれど」

 アウラは自嘲気味に呟いた。並べられる衝撃的な言葉たちに、シルウィンの思考から夜会の出来事が僅かに逸れていく。