【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「カーティス様、わたくしは、貴方に感謝をしております。住む場所を与えてくださり、豊かな食事を与えてくださり、美しい景色を見せてくださることを。そして私などに優しくしてくれる貴方を尊敬しております。けれど今夜の行いだけは、わたくしは貴方を憎みます……」

 アウラはそう言ってカーティスを睨むとシルウィンを支え、そのまま会場内へと戻っていく。カーティスはバルコニーで、ずっと立ち尽くしていた。



「どうして、来てくれたの。用事は……」

 会場を出て、そして王城を出ても黙ったまま、言葉を発することなくアウラはシルウィンを支えて歩いていく。そして門のところで辻馬車を呼び行き先を伝え、シルウィンを伴い乗り込んだ。そんなアウラの姿を見て、シルウィンはそう呟くと、アウラを見る。アウラは「終わったから」と返事をして、支えるように震えるシルウィンの手を握った。

「わたくしのことはいいですから」