はじめ、カーティスが結婚するようになってしまったことについて、アウラは泣いてしまうだろうとカーティスは考えていた。
しかしアウラは涙を見せることなく「王命なら仕方ありませんわ」と健気に笑って見せた。当時は健気なアウラに心打たれたが、今となってはどうでも良かったからではないかとカーティスは考える。
それはアウラの態度だ。普通、自分の好む人間と結婚するようになった相手と、親しくなんて出来ない。もし逆の立場であったなら、カーティスはアウラの相手となる男を憎むだろう。今シルウィンに向けている感情と、同じ気持ちで。
なのにアウラは憎むどころか親しく、シルウィンに笑って見せる。今まで夜はアウラとともに過ごし、食事だって共にとっていたのに、「女同士お話がしてみたい」などといって、カーティスをないがしろにする。



