「では行くぞ……シルウィン。行こう、アウラ」
王城に辿り着くと、渋々というようにカーティスがシルウィンに向け己の腕を差し出す。雑なエスコートだなと思いながらも笑みを浮かべ、シルウィンはカーティスの腕を取った。後ろをそっとアウラが着いていく。
三人が夜会が行われる会場内へと歩いていくと、そこでは王立楽団による演奏が行われ、来賓を持て成す給士がそつない動作でグラスを配り、そして名家の当主、夫人が歓談に興じていた。
カーティスに導かれるように進めば、「ああ、あの令嬢がディルセオン家の夫人となる……」と、シルウィンの元へ視線が集まる。そして貴族たちは、皆惹かれるようにしてシルウィンを見た。
(ふふ、やっぱり流行に間違いはなかったわ。そして私の予想は正しかった!)
今日のシルウィンの装いは、アウラのドレスを切り、胸元を開くようにしたドレスである。色合いは海のように深い青を選び、切り取った肩は縁取るように黒い毛皮の素材をあて、ドレスのフリルに薄い羽衣のようなレースを重ねた。



