【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「ああ。まぁ座れ、向かって右がアウラ、左がシルウィンだ」

 カーティスの言葉に、二人は黙って微笑み、それぞれ互いが言われた方と逆側の座席に座る。カーティスは二人の行動に驚き目を見開いた。

「お、おい! 逆だ!」
「何故です……?」

 カーティスが慌てて声を上げると、素早くシルウィンが切り返しながら話を続けた。

「私の利き手は右手、そしてアウラの利き手は左手です。その並びですと、ぶつかってしまいます。ねえアウラ?」
「はい。カーティス様、わたくしの利き手は左です……」

 アウラが静かに頷く。これはシルウィンの作戦であった。食事会の時、もしも同じ食事が用意され、そして二人が部屋に来る前に並べられていたのなら、絶対にシルウィンの座る席には何かがされているはずだろうとシルウィンは考えていた。