【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「今回の夜会に俺も行くことになるだろうけど、言ってしまえば俺の目的を果たすためには、あの男が邪魔なんだ。だから手伝ってほしくて」
「いいわ。でも、ドレスを縫う手を止めなくてもいいかしら」

 シルウィンはアウラを見て頷く。アウラもシルウィンが手を止めてしまえば仕立てが間に合わないことを察し、それに了承した。

「いいよ。別に身体を使うことじゃないし」
「助かるわ。ありがとう」

 シルウィンが礼を伝えると、アウラは「早速だけど」と話を始める。

「シルウィンの話の仕方は、あの男にしては元気すぎるんだよね」
「どういうこと?」
「もっと、吐息交じりに話をするんだ。息をしながら吐くような……。それこそ人や酒に酔った雰囲気で。……ああ、多分君が幼いころ庭園に居た時のような感じがいいと思う」
「それに惹かれるあの男って、変態ではないかしら」
「まぁ、言ってしまえばそうだけど……しどけない感じ……といえばいいのかな。艶っぽい仕草をすればいいんだよ。あの男は従順な女が好きなんだ。その点は楽だと思うよ」
「いつものあなたを真似すればいいってことかしら?」