自分だって、集中していたくせに。アウラは呆れるように、シルウィンとともに同じ窓に目を向ける。そうして二人は、下を見下ろし、日が暮れるまで王都を行き交う者たちを眺めていた。
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「はぁ、なんだか目が疲れたわね。早く湯あみがしたいわ」
「そうですね……。でも、私はシルウィン様と共に本を読むことができて楽しかったです……」
シルウィンとアウラは、仲睦まじくアウラの部屋に向かって歩く。日が暮れるころになり二人はようやく図書館を出て、ディルセオンの別館に帰ることにしたのだ。
シルウィンは去り際、本をいくつか借りた。それらを小脇に抱えながら廊下を歩いていると、アウラが不意に自分たちの部屋の扉に手紙が差し込まれていることに気付いた。アウラは自分が今ここで開くことが、一番問題がないだろうと考えそれを手に取り、封もされていない手紙を開封し、シルウィンに見せる。
「夕食の招待、と書かれています。私と、シルウィン様、そしてカーティス様の、三人で……と。親睦を、深めるために。そしてシルウィン様に非礼を謝罪したいと……」



