シルウィンは問い詰めたくなることを抑え、拳を握りしめながらアウラを睨む。
「あれ、王家主催パーティーよ? そこはどう誤魔化したの?」
「親が仕立て屋だったから綺麗な服を着て、王子様を見に行こうとしてたと……」
「それを信じたの? あの男は」
うなずくアウラに、心底シルウィンは自分が情けなくなった。好きだと思い入れのある女を、間違え。それも相手は男で、仮面をつけ偽りに偽りを重ねた者。そして本来自分に与えるはずだった想いを向け、想いを与えるべき自分を追い出そうとしている。
「……あの男は、本当なら貴方を好いていたのでしょうね」
「でもあんな男、私はもういらないわ。理由がどうであれ、リグウォンを馬鹿にして、挙句脅すような男。愛する者がいるからと正しく私に協力を求めず一方的に追い出そうとする男なんて私の人生に不要だわ」



