【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


 シルウィンは昨日、王都に向かうにあたり、アウラからカーティスへ「シルウィン様と二人で女同士仲良くお買い物がしたい」と言えとアウラに脅しをかけた。そしてアウラはシルウィンの要求を飲み、カーティスに頼んだ。

 アウラに弱いカーティスはその要求を飲み、シルウィンはようやく屋敷から出ることが叶ったのである。シルウィンはアウラに強く、アウラはカーティスに強い。まるで遊戯のルールのような奇妙な力関係の下、シルウィンの要求は通っていたのだった。

「アウラに勧めてもらった香油で、肌もいい感じだわ……」

 シルウィンは車窓に映りこむ自分を見て、うっとりとする。

 昨夜、シルウィンはずっと願っていた、しっかりとした湯に入ることが出来たのだった。その後アウラの香油を借り、きちんと己の髪と肌を労わった。一方のアウラもカーティスが突入してこないことで、久方ぶりに緊迫感を持つことなく湯あみをすることが出来たのであった。