【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「何、もう明日の食事の話かしら?」
「違うわ! 明日の予定の話よ」
「……どうして?」
「決まってるじゃない。王都の図書館を見に行くの!」

 シルウィンはアウラに向き直るように立ち、まるで秘策を隠していたかのような笑みでそう言い放った。

 ディルセオン家の馬車が、公爵家の屋敷が立ち並ぶ道を渡り風を切っていく。シルウィンがアウラの部屋に乗り込んだ翌々日、シルウィンの宣言通りに二人は王都の街にある図書館へと向かっていた。



「どうアウラ、可愛いでしょう? アウラに借りたこのお洋服!」
「ええ、とても素敵です」

 馬車の中で並ぶように座り言葉を交わすシルウィンとアウラ。温かみのある色のドレスに身を包んだ二人の会話の内容は、微笑ましい少女と女性の会話であるが、今日王都へ向かう計画は昨夜シルウィンがアウラを脅迫したことで叶ったことである。