「ねえ、アウラ、明日は暇?」
朝の支度を終え、アウラとの食事を終えたシルウィンは、アウラの部屋で爛漫とした笑みで彼に尋ねる。
今朝の朝食。シルウィンは王都に訪れ初めて人らしい食事をとった。砂らしきものがつき、噛み千切れないパンではなく、しっとりとしながらもふわふわのパン。残飯と油の浮いたスープではなく、きちんとそこが透き通り湯気の立ったスープ。そしてきちんと加熱された魚料理。虫の入っていないサラダをだ。デザートも塩と酸味で味が占められたものではなく、きちんと果実が詰まったケーキであった。
初めこそシルウィンの席と称し置かれた料理はシルウィンが別邸で食べていたものと寸分変わらないシルウィンを追い出すための食事であったが、アウラに「お隣で食べて頂けませんか?」と自分に頼ませ、さらに自分の分をシルウィンに取り分けてから追加を頼むよう伝えたことで、シルウィンもアウラと同じ人並みの食事を取ることに成功したのである。
そのことにシルウィンはしてやったりという顔で、給仕が自分が美味しそうな食事をしているのを見て悔しがる姿を鑑賞しながら嬉々として食事を取っていたのだった。そんなシルウィンの様子が記憶に新しいアウラは、やや呆れたようにシルウィンに顔を向ける。



