「ねえ、あなたドレスを着るときはどうしてるの?」
「わたくし、人に触れられることは得意でなくて……、湯あみも着替えも、侍女の方をおつけくださるのはどうか……、と伝えたわ」
「ふぅん。だからドレスも一人で着られるような型になってるのね。ねぇ、着替えるからバルコニーのほうを見ていてもらえる?」
「これからは、一緒に湯あみもするのに恥ずかしいと?」
「人前で堂々着替える令嬢なんてどうかしてるでしょ?」
シルウィンの物言いに、アウラは一階から三階まで登ってくるのは令嬢としてどうかしていないのかと純粋に疑問が浮かんだ。しかしそれを指摘すればシルウィンが倍騒ぐと想像がつき、身体ごと窓へと向ける。外の景色は青い空が広がり、下のほうに木々がうっすらと見えるだけだ。しかし風は流れているらしく、景色の隅で木々が揺れていた。



