【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「そうね。けれどある意味正直ではあると思うわ」
「何? あなたあの男の味方ってわけ?」
「そういう話じゃないわ。ねえ、あなたはあの男がどう見えるのかしら?」
「仮面をつけてるかつけてないかの話……?」

 シルウィンの問いかけに、アウラは頷く。するとシルウィンは「何もつけてないわよ。私を罵る時もね」と忌々しそうに呟いた後、すぐにその表情を変えた。

「……あなた、飲み込み早くない?」
「そう?」
「そうよ。私の話、医者も、家族も……お父様もお母様も、兄も姉たちも誰も信じなかったのに」
「日頃の行いではないかしら。壁を這い上ったり……あれは昨日今日得た技術ではないでしょう?」
「あなたねえ」

 シルウィンが明確に抗議をすると、アウラは「嘘よ」と訂正する。しかしシルウィンには「嘘よ」と言ったタイミングでアウラの仮面に線が入ったように見えた。アウラはバルコニーの窓を見つめ、独り言のように話を続ける。