【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ



「確かに。侍女を襲い自分の婚約者を焼き殺したも同然の男に人々は怒り、それを正義の元にぶつけるだろう。国民全員が敵となった状態で生きていける者なんて存在しない。終わらぬ苦しみの中で生き続けて、いずれ自らを殺すまで待つ。屋敷の者も同様に……お前の陰湿さはメアロード家とはまた違ったものだな」
「この二年三年の間に死なないようなら、俺が終わらせますけどね」

 ローウェはけらけらと愉快そうに壁にもたれかかる。ダリウスはそんなローウェを見た後、新聞を睨み付けるシルウィンを値踏みするように黙って見つめてから「あの娘は」と呟く。

「お前が公爵に襲われた女を放ち、屋敷に火を放つよう仕向けたことを知っているのか?」
「いいえ、知りませんよ。一生知り得ないと思います」

 ローウェは首を横に振り、シルウィンを見る。シルウィンは、嘘を見抜くことができる。その能力をローウェは信じている。しかし彼女の能力は、彼女が理解しているものと少しまた別であるとローウェは考えていた。