カーティス、そしてディルセオンに住まう使用人たちに対して、目立った処罰は行われなかった。それはシルウィンが望まないだろうと王家が決定を下したものであった。確かに十六歳の、命をかけて自分を危険にさらしたものを救う少女が報復を望むことはしないと国民は納得し、全員不問という処分になった。
表向きは。
「下手に牢に入れて保護してしまうより、罰を与えず野放しにしておくほうが、王家で処罰を下すよりずっと酷でしょう」
そう言って、ローウェは静かに笑う。現在牢に入れられているのは未遂とはいえ辺境の令嬢を襲い、そして公爵家に火を放った女のみだ。
一方、カーティスは処罰はされないまでも廃嫡の準備が進められている。他の使用人たちはカーティスが廃嫡され次第屋敷を追われることになる。全てローウェがダリウスに頼んだ通りであった。



