【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ



「……俺は、今まで沢山の人間を傷つけてきた。奪ってきた。そして嘘を吐いてきた。俺は地獄に落ちる。それは決まっていることだ。でも今生きている間、俺は君の傍にいたい。好きなんだ、シルウィン、俺は君のことが好きなんだ」

 アウラが伝えた瞬間、アウラの顔を隠していた仮面がぱっと砕け散った。その瞬間、大きく風が吹き、沈んでいた太陽が街の果てから浮かび上がっていく。そして漏れ出た朝日に、暗がりによって分からなかったアウラの涅色の髪と、そして黄金の色をした瞳が露わになった。

「俺の、本当の名前は、ローウェ。ローウェ・フィノスレード。名乗るのが遅れてごめん」
「ふうん。いい名前じゃない? それにまぁ、綺麗な顔もしているわね……」

 シルウィンは、その瞳に涙を一筋垂らした。悲しみでも、怒りでもない涙を流すことは、シルウィンにとって初めてだった。シルウィンはその涙をローウェに拭われながら、これは喜びであると感じていく。