「俺は、教会を出た。そして勉強と訓練をした。金を集めるため、貴族の女に身体を売ったことだって何度もある。身なりを整えて国に仕えるものになれば、家族の居場所が分かると思ったから。貴族の女に媚びを売れば情報が手に入ると思ったから。そして、王家に仕える騎士になった。戦争に出て、何人も、何人も殺して、殺して、殺し続けて、武功を重ねた。でも、それでも何も分からなかったんだ。その間も、貴族の女に媚びを売ることもし続けたし、自分を最大限に利用した。でも手に入るのはただその家が俺の村が消えたこととは何も関係ないってだけ」
「戦っていたのね」
「どうかな……それで、ただ血に濡れて、身体を汚し続けたころ、騎士団長に声をかけられたんだ。自分の足となってみないかって。俺は、素直に自分の目的を話した。正直に話せば、相手は答えてくれると思ったから。でも相手が答えることはなかった。そして俺は、何もしていないのに……騎士の位を降格されたんだ。俺は何かがおかしいと思って、騎士団長のことを調べた。あらゆる手段を使って……そして分かったんだ。俺の村が、呪具の量産の実験に使われたってことが。そして俺を降格させた騎士団長は、それに加担していた末端の人間。騎士団長を動かしてたのは、同族だってことも分かった。そして処分に困った実験体は、その吸血鬼に食われたことも知った。俺は、騎士団長を捕らえて、そのとき誰が指図をしたか聞き出そうとした。でも、奴は答えなくて、結局ただ、殺した」



