【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ



 さっきよりも頭はずっと熱っぽく、煮られているようで、シルウィンは悪あがきをするように近くにあった瓦礫を壁に投げ、打ち壊した。しかし立ち上がり、進むことができない。悔しさにシルウィンが拳を握りしめると、その瞬間強風が吹き荒れ、天井が大きな音を立て破壊された。

 そこから飛び出るように黒い影がシルウィンの目の前に落ちてくる。シルウィンが驚きでただ口をぽっかりと開くと、その影……黒いローブを来た人物は、フードを取り去った。そしてその仮面を見たとき、シルウィンはただただ安堵の笑みを漏らす。

「ごめんね、シルウィン、助けに来たよ」
「遅いわよ、アウラ」

 ローブの人物、アウラがシルウィンに手を差し出す。シルウィンは久しぶりに勝気な瞳で見返して、その手を取った。