【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「な、なぜ……」
「うるさいわね、私はきれいな景色が好きなの。可愛いものが好きなの。醜いものが世界で一番嫌い。私を殺した女の醜くて小汚い丸焼きなんて見たくないのよ」

 そう言って、シルウィンは女を抱え、踵を返し炎の中を突き進み避難を始める。

「やめてください、あなたに情けなんてかけられたくはない。私がしたことをお忘れなのですか!」
「あなたこの期にに及んで善人面するんじゃないわよ! さんざん人のこと監視して食事に汚いもの混ぜて嫌がらせしてきた挙句、人の頭殴って池に投げ捨てたんでしょう? か弱い女ぶっても無駄よ! あなたは悪女! 最低な人間なの! 私の敵! せいぜい苦しみなさい!」
「なら、何故助け……」
「あなたカーティスに復讐したいんでしょう? ならもっと上手くやりなさいよ。こんな自分を犠牲にみたいな形でしてるんじゃないわよ。カーティス逃げちゃってるじゃない。このままじゃあなた無駄死にでしょう! それに関係ない人まで巻き込んでどうするのよ。見てられないわ中途半端な復讐なんて! こんなことしてるくらいなら夜会なんて狙わないで寝てるカーティスの身体全部、意識があるまま切り離すくらいしなさいよ!」

 シルウィンは怒鳴りつけるようにして女を引きずり、回廊を歩く。しかしどこも装飾品や柱が崩れ、通れそうな場所はない。シルウィンがどこか逃げ場が無いか探していると、ちょうど柱と柱が崩れるようにして、天井のあたりに空間ができている場所を発見した。そこに女を投げ込み、そして自分が飛んでいけば逃げられそうだとシルウィンは距離を測っていく。すると丁度瓦礫を挟んだ向こうに騎士の男たちが現れた。