【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


 しかし彼は焦ったように「お、俺、余計な事言っちゃうんです。だから黙ってるんです。下手なこと言うとアウラ様に殺されちゃうんです」と言ってのけ、挙句仮面の面積を広げることもなかったことから、シルウィンはシアンに対して同情のような、年下の子供に対するような目を向けていた。

 そんなシアンの主人、アウラはこのひと月姿を見せていない。血だけはシアン経由で二日に一度届き、シルウィンはシアン経由でアウラに血を渡している。

 よって今アウラとシルウィンの繋がりは、それしかなかった。自分はカーティスの屋敷にいることを決められている立場で、外のアウラとは一生こうして血だけを交わしていくことになるのかもしれない。シルウィンはこのひと月でそう覚悟した。

「おい、シルウィン、話があるんだ!」

 ため息交じりに時間を潰しているシルウィンに、カーティスが下から声をかけた。シルウィンは椅子から立ち上がり、バルコニーの手すりからカーティスを見下ろす。