「ええ」
最後まで中身の薄い話だったなとシルウィンは心の中で思いながら、カーティスに薄い笑みを浮かべる。そして時計を確認して、部屋に戻るそぶりを見せた。
「わたくし、マルヴァータ夫人に差し上げるレース編みを完成させたいのですけれど、もうお話は」
「ああ。すまない時間をとらせてしまって。有意義な時間を過ごせた。ありがとう」
カーティスの笑みに答えることなく、シルウィンは部屋を退出する。早くアウラと今日の話がしたい。そんなことを考えながらシルウィンはアウラの部屋へと足を早めていった。
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シルウィンは、アウラの部屋へと戻るため、長い回廊を歩く。客間ではあまり感じられなかった外の光が橙に染まり、夕日が窓の影を濃く落としていた。あの男の話が長かったからだとシルウィンは結論付け、部屋へと足を早める。



