【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ



「お父様は、リグウォンの民の中でも最も強くて、化け物と呼ばれていたわ。確かに背もものすごく大きいのよ。私はお父様より背の高い人を見たことがないわ。そして腕も足も太くて……でも太ってはいないの、全部筋肉なのよ。それに比べてお母様は小柄で、こう、拳骨と、小指が並んでいるように見えるの。私は基本的にお母様似だと言われているんだけれど、瞳はお父様に似たの。お兄様は全部お父様に似てるわ。お父様の幼いころの肖像画そっくりなの。血って恐ろしいわ。まるで双子や精巧に作ったお人形みたいなんだもの。お姉様は二人いて、どちらも私と同じお母様似なんだけど、性格は全く違ってね、私の二つ上のお姉様は豪快で、一つ上のお姉様はとっても慎重なの」

 シルウィンは、リグウォンにいる両親、そして兄と二人の姉を思い出す。豪傑でありながらずっと自分を甘やかし、母に怒られると小さくなってしまう父。儚げな雰囲気なのに、いざとなると勇ましい母。

 そして姿は父にそっくりであるのに、気性は穏やかで質素を好み、読書が趣味の兄だった。母そっくりの見た目ながら、父の豪傑さを完全に受け継いだことで野生児と称される長姉、そして同じく母そっくりの見た目を持ちながら、姉の野生を目の当たりにして育ったことで慎重な性格となり、一つ上の姉の始末に追われる次姉。