シルウィンは、父に花婿として紹介された五人の男たちを思い出す。その五人はリグウォンの騎士団の中で最も強いとされる五人であり、リグウォン最強の存在であるシルウィンの父をいずれ凌駕するとまで言われていた。
よってその筋肉量も並大抵のものではなく、シルウィンが黙って首を横に振ると五人は「筋力で対決だ」と言って、腹筋を何度行えるか競ったり、殴り合いにより最後に残った人間がシルウィンの婿になると争いを始めた。そして結局全員が倒れ、五人は互いを認め合い、最終的には五人手と手を取り合い、団結力を高めて帰っていった。
「みんな君の花婿として争っていたことを忘れてしまったんだね」
「そうよ。帰るころには出直してきます! なんて言って、さっぱりした顔で帰っていったわ、そしてお父様が……」
シルウィンはそう言いかけて、改めるように家族の話を始めた。



