「身体は大丈夫? 今日は大分君の血を飲んだ。その上君はマルヴァータの屋敷に行った。何か、どこか痛かったりはしていない?」
「平気よ、私はリグウォンの娘だもの。体力には自信があるの」
シルウィンは自分の胸をぽんと叩いた。アウラは苦笑するように頷き、そっと前を向く。そして思い出したように呟いた。
「……ねえ、リグウォンって、どんな場所なの。君の家族は、どんな人たち」
「あら、どうしたの突然」
「少し聞いてみたくなったんだ」
アウラはその真意を隠すような声色でシルウィンに言葉を発する。シルウィンがアウラの顔を見ると、特に変化は見られていない。今日、アウラは復讐を果たした。そのことで、落ち着かない感情があるのかもしれない。
シルウィンはかつて自分が混乱と深い悲しみに陥った際、アウラに身の上話を聞かされたことを思い出した。シルウィンは「仕方ないわね」と笑って、家族とその故郷について思いを馳せる。



