【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


 だから、シルウィンの目でも見破ることが出来なかったのだと、アウラは直感的に理解した。そして自分は敵の大きさを、大きく見誤っていたことに気付く。

「お前は、まさか侍女の情報を、わざと流して……?」
「ああ。私について嗅ぎまわっている人間がいると察知してね。初めこそリグウォンが新政派の犬にでもなって、調べに寄越したのだと思っていたんだよ。だから餌として、村の位置に印をした庭園を見せ反応を伺い待っていたのだが、まさかリグウォンの娘がフィノレードに取り残しの犬であったとは」

 大公は、含むように笑って、片手を上げた。そしてアウラを見る。

「それで、君は誰の息子なんだろう。私の記憶が正しいのなら、この男の息子だろうとは思っているんだが……」

 夫人の姿をした大公がまた自身の指を鳴らした。するとフィノスレードの長、アウラの父の姿へと変わった。その瞬間アウラは怒号を浴びせるように叫びだし、大公へと駆け出していく。しかし一歩踏み出そうとした瞬間、足に鎖が巻き付いていた。アウラは必死に鎖を破壊しようとするが、鎖には全く傷がつかない。