【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ



 アウラは乾いたように笑う。シルウィンはその様子にアウラらしくない何かを感じ取りながらも「いいでしょう」とソファに座る足を組み換えた。

「これから先、マルヴァータ家は貴方によってどうにかなるのでしょう? その家の侍女になんて思われようがどうでもいいじゃない」
「君は俺がマルヴァータ家をどうにかすると思っているの?」
「あら違うの? 大公のことを殺すのだと思っていたわ。当主がいなくなれば、あの家は形を変える。きっと侍女も大公の弟の屋敷に引き取られたりするでしょうし」

 シルウィンはさも当然のように言ってのける。しかしアウラは戸惑った表情を見せた。

「君、前から思っていたけれど変わっているよね。普通人を殺そうとしているのなら、止めるべきじゃない?」
「止めないわよ。村人をあなた以外全員殺したんでしょう? 人を殺しておいて、自分は殺されたくないなんて我儘よ」
「大公だよ、相手は」