【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「元々ディルセオン家と同じ王家との繋がりが深い公爵家で……、けれど血のつながりは遠縁ですらもないのよね。それで今代の当主はその手腕を認められ大公にまで上り詰めて……。あとは、特に財を成す手腕が買われている……というところかしら。辺境にいても、夜会では必ずその名を聞くほどの名家」
「そう。公爵家の中でも最も力を持ちながら、王家との血の繋がりの無い家だ。俺はそこが怪しいと考えてる。同胞を裏切り、生きながらえている吸血鬼……それが、マルヴァータの家の誰か……、いや、大公、夫人のどちらかが、俺の村の者たちを殺した吸血鬼だ」
「……待って。そういえば、あなたの村が皆さらわれてしまったと聞いたとき、私はあなたが吸血鬼であることを知らなかった……。そうして今まで話を聞いてきてしまったけれど、あなたの村は吸血鬼の村で、あなたの家族は皆吸血鬼、ということで正しいのよね?」
「そうだよ」
「それで、あなたは、あなたの村を襲った者が吸血鬼であることを調べている間に分かって、そして今その吸血鬼を探している。その吸血鬼が、マルヴァータ夫人か、マルヴァータ大公ってところまで、あなたは見当をつけているということ?」
「うん。調べて、マルヴァータ家の者が俺の村が消えたことに関わっているところまでは分かったんだ。でも、その家の誰かが分からなかった。」

 シルウィンの投げかけに、アウラは頷く。シルウィンは「なるほどね……」と考え込む様子で腕を組んだ。