「吸血の間隔が遅れていること、きちんと胸に留めておいて」
「分かったわ」
シルウィンは頷いて、別邸から出ていく。扉が閉まるまで、アウラは執事の挙動を警戒しながら玄関ホールでシルウィンの背中を見送った。
◇
マルヴァータ公爵家の庭園は、季節に沿った花々が植えられ、さらにハーブや実のなる植物も植えられている。その規模も面積も公爵家の中で最も広く、王家の庭園を凌ぐほど、とも言われている。
そんな評判を聞いていたシルウィンが実際に訪れ、今目の前にしているマルヴァータの庭園は、その言葉に一言一句違えないほど見事な作りで、シルウィンは感嘆の声を漏らしていた。



