【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


 アウラ自身、目立つことを恐れた。よって侍女には手紙を残させ屋敷から出し、シアンの監視下に置くことにしたのだ。そして事態が落ち着いたら、それ相応の処理を行うとアウラは決めていた。

 しかし侍女を監視下に置いてあるといえど、根本の原因であるカーティスは野放しだ。またいつ侍女のような人間が湧いて出て、何かをするかわからない。

 今のところカーティスの蛮行の意思はシルウィンに向いていないが、人間の感情はどう動くか分からないということをアウラは何度も何度も見てきているし、現にシルウィンの感情の機微も単純なようで全く予測出来ていない。

 さらに最近のカーティスはといえば、自分の襲った侍女が突然辞めたことでようやく反省を覚えたのか、シルウィンや自分に何かを、いや謝罪の場を設けてもらえるように働きかけていた。その謝罪の意思が本物であったとしても、シルウィンが拒絶すれば何をするか分かったものではなく、シルウィンが強大な腕力を手にしていることを、アウラは幸いに思っていた。

 しかし、例え謝罪が上手くできたといえ、だから何だというのだろうとアウラは思う。