【完結】嘘つき騎士様と嫌われシンデレラ


「ねえアウラ。あなた。私をどうやって生き返らせたの?」
「……悪魔に魂を、売らせた」

 何度シルウィンがアウラの顔を見ても、仮面に線は増えない。シルウィンが愕然としていると、アウラは何かを諦めていくように「図書館で見た劇があったでしょう。吸血鬼の」と呟く。この国に存在すると言われけれど決してその正体は誰にも知られていない、異形の存在。その存在を信じるのかと、アウラに問われたことがあったとシルウィンは思い返した。

「ええ。それが今のことに関係があるの?」
「あるわ。その劇と同じことがあなたの身に起こったのよ。……命を失いかけた人間を、吸血鬼が契約をしたことで、人間は生を取り戻していたでしょう?」
「……ということは、あなたが吸血鬼で、私を生き返らせたってこと……? そして私が死んでいたから、契約というのをして、私を生き返らせたと?」
「そう考えて、間違いはないわ」

 アウラが頷くと、アウラの仮面の下部がその夥しい線ごと、砂が風に流れるように欠けていきその口元が露わになった。