アウラは、ぐっとこぶしを握り締め、やるせないようにシルウィンを睨み付けてから、彼女のドレスの胸元に手をかける。そして、僅かにドレスを開くと、その胸元に顔を近づけ隠していた牙をその肌に突き立てた。
◇
「……ん」
寝台に横たわり、ぼんやりと目を開いたシルウィンは、見慣れた仮面を視界に入れ身じろぎをしながら意識をはっきりとさせていく。自分を覗き込むアウラの背後に見える天井は。アウラの部屋のものだ。なのに天井の色合いの鮮やかさや、アウラの髪が曲線を描いていく光景が今までよりはっきりと感じて、シルウィンは目を覚まして早々首を傾げながら、身体を起こそうとする。
どことなく力の加減が出来ないような気がしていると、すぐにアウラが手伝うようにシルウィンの背中を支えた。シルウィンはアウラに手伝ってもらい身体を起こしながら、眠る前に何が起きたかを思い出していく。



