今まで、アウラの顔がどうなっているのかについて、その顔を暴いてやるとしかシルウィンは思っていなかった。しかし初めて今、シルウィンはアウラの表情を伺えないことにもどかしさを感じた。今、その表情が伺えれば、自分がどんな言葉をかけてやれるのかを考える。そんなシルウィンを落ち着けさせるように、アウラは静かにシルウィンを見つめていた。
◇
「……くそっ」
シルウィンとアウラが湯あみを終え、夜も深まったころ。二人の眠る別邸の隣、本邸で酒類を保管する倉庫にて、一人夜会から帰ってきたカーティスは一人苛立ちを鎮めるように酒を呷っていた。床にはいくつもの瓶が転がり、薄暗い倉庫には燭台に灯された一つしか光がなく、カーティスの作り出す影はまるで獣のように蠢いている。
「何で俺があの女に、あの女なんかに、それに、アウラが……」



