「お腹いっぱいで幸せ!」
「うん!」


食べ終わった私達は、ドリンクバーをお代わりして時間を過ごす。


入口のドアが開く度に聴こえる、蝉の鳴き声。


「外は暑そうだね……」
「うん!出たくないけどお客さん待ってるし、もうちょっとしたら違う所に行かない?」


ドリンクバーで時間を潰すはずだったけど、混雑している店内のお客さんの事を考えれるヒロは大人だと思う。


「そだね!」


残りのジュースを飲みながら、「公園に戻る?」なんて聞いてしまう。


夏の暑さはキツイがヒロと一緒に居れるなら、構わない。


ただ、仕事上日焼けには気を付けなきゃいけないくらいだ。


「んー!ちょっとだけゲーセン行ってみたいかな!!」


予想外のヒロの提案に、胸がワクワクしてくる。ぶっちゃげゲーセンなんて行ったことが無いから。


「行ってみたい!」
「行こうー!」


ゲーセンはこの通りに何ヶ所か有るのを知っている。


2人同時に残ったドリンクを飲み干した。


「よし、行こう!」
「行こうか!」


そう言うと、会計の紙を手に取ったヒロの後に付いてレジに向かい、バッグから財布を取り出そうとする。