「魔法の種類は大きく分けて、炎を出せる赤魔法、水を出せる青魔法、自然を操る緑魔法。魔法の威力を増長させたり光を出すことができる光魔法、魔法の威力を弱めたり影を生み出せる闇魔法の5つだ。人によって得意不得意がある」
「ちなみに僕は緑で、アランが青で、ユキが赤魔法が得意だよ」
ユラハが手に持つ本を開けて、そこから光の玉を作って上へ飛ばす。
すると、光が綺麗な花びらとなって舞っていった。
「……! わあ!」
光といい、花びらといい、とても幻想的な光景だ。
花びらに魅入っていると、ユラハは本を閉ざし、視界はやがて元通りになる。
「同じ系統の魔法が得意でも、攻撃するのが得意だったり防御するのが得意だったり、ちょっとしたところも違うって感じだな!」
「へえ」
魔法にも色々な種類があるんだな……わたしも使えたらどんなに人生が輝かしくなるか。
「そんな他人事で頷かれても、これからもっと重要な話をするんだぞ」
話の見当もつかないので、わたしはユキの言葉を待つしかない。



