「これが騎士団……」
「初めてなのか?」
「うん、騎士とかは全然」
「騎士団は王が直轄している兵隊だ。実力のある人しか集められてないからエリート集団とも言われている」
「そうなんだ」
そもそもの話、日本に騎士団というものがない。
とりあえず見たことないのは変わりない。
「ヒナノって結構遠いところに住んでるんだな」
「あはは、うん。結構田舎者でね……」
地球っていう惑星から来ましたと言えないので、わたしはお茶を濁した。
「ユキはどこらへんに──」
会話の流れでわたしもユキの居住地を聞こうとしたその時だった。
「あの方じゃないか?」
「本当だ」
騎士団がわたしと彼らの手にある写真を比べる。



