「はあ、今更すぎない? かわい子ぶってる私をキモいって言ったのあんたでしょ」

「そりゃあ、今でも端から見たら気持ち悪いけど」

「ちょっとね、あんたも大概失礼よ」


プクッと頰を膨らませる柚子は可愛くて、本当にもったいないと思う。

それにしても、柚子と会話すると更に実感する。


わたしが本当に地球に帰れたこと。


あの夢はあまりにもリアルだった。

というか、リアル……現実だったはず。


確認したんだ。

お兄ちゃんから借りた英和辞書がちゃんとわたしの机の上にあったんだ。


だから、家の庭から強烈な光があってそこからトラオムに行けたのは夢ではない。


でも何かおかしい。

そう、なんか変だ。