わたしずっと、このままなのかな。

地球に帰れなくなって、二度と家族や友達と会えなくなるのかな。


ううん、お兄ちゃんだってここに出入りしているはずだ。

庭の方に歩いていったところを確かに見かけたんだ。それは間違いない。


しかし、それでも帰れるかもわからないのだから、自然と不安の気持ちが顔に出てしまう。

お兄ちゃんに会えてもないし、携帯もないし、お兄ちゃんに解決策を求めることは不可能だ。


……何度も何度も思うけど、わたしは今詰んでる。


巨大な壁の前に立ちはだかっている。

さて、どうしようヒナノ。


いくら考えてもキリがないので、諦めて地べたに座り込んだ。

この際、服が汚れるとか気にする余裕がない。


このままだと、今日は野宿かな。

それか、申し訳ないけど、もう一度ユラハの家に行って泊まらせてもらうか。

そんなことは今考えたくない。