あの夢の続きをもう1度描けたら


目を疑うと、トモくんはわたしに向き直る。


「……本当に先輩らしいですね」

「え……?」

「先輩。前に言った強行手段、ここで使ってもいいですか?」


強行手段、とは。

ぽかんと惚けたまま、必死に頭を巡らす。


『あまりにも遅かったら強行手段にいくかもしれないので』


……あ、そういえば使ってなかった。

今更ながらに思い出してしまった。


「その顔、忘れてましたね」

「あはは……」


嫌な予感がして、背中に汗をかいてしまう。


もしかして、脅されてしまうんじゃ……。

例えばわたしの弱みを見つけて、秘密にする代わりに付き合え……とか。