なんかトモくんのイケメン度が増していてドキドキするんですけど……。
ユキと出会わなかったらトモくんと歩む未来があったのかもしれないな、なんて。
ユキが生きているかもしれないから、きっとないだろうけど。
トモくんには申し訳ないけど心が固まっているわたしの気持ちは誤魔化せなかった。
そうは思っていても、トモくんの時間はとても楽しかった。
ご飯は屋台でたこ焼きとかパンケーキを食べて、辛いものを発見したわたしは興奮してしまった。
そんなわたしにトモくんは呆れたようにも笑っているようにも見える表情をする。
「本当に辛いものが大好きなんですね」
「うんっ、大好き」
わたしは激辛タコスを食べて満喫していると、トモくんはゴクリと喉を鳴らして、視線を逸らしてしまう。
「トモくん? どうかした? タコス食べたいの?」
「……先輩しばらく喋らないでください」
「えっ、なんで!」
その顔は赤らんでいて。
原因がわからないわたしは小首を傾げる。



