あの夢の続きをもう1度描けたら


「今の見た!?」

「湯河くんが笑った……!」

「というか湯河くんが女子と話してるところ自体初めてなんだけど……!」

「あの先輩すごすぎるでしょ……! 湯河くんが選んだ女子なら相当可愛いんだろうなぁ……」


あの、全女子生徒に向けますが。


わたしは普通すぎる顔だから、可愛いとかプレッシャーかけないで……!


そういえばトモくんは一目惚れしたって言ってたけど……わたしの何をどう見たら一目惚れするんだろうか。

普通すぎる顔立ちだから、悩まずにはいられない。


「先輩? ボーっとしてますけど、大丈夫ですか?」

「あ、うん! 大丈夫だよ! どこから行こっか!」

「俺、お腹空いたんですけど、先輩はどうです?」

「じゃあ、ご飯食べよう! わたしも朝から何も食べてなくてお腹空いちゃったの!」

「え、大丈夫ですか。あんま無理しないでくださいね。先輩は無理しすぎですから」


整った顔が近づいてきて、わたしは早鐘を打つ。