トラオムは確かにそこにあった現だったけども。
夢のように終わってしまった。
だけどわたしはきっとこれから先ずっと、あの夢の続きを見たいと願わずにはいられないだろう。
***
あっという間に3日が過ぎて、文化祭の時がやってきた。
わたしはクラスの企画、柚子のお手伝いで遊ぶ時間をあまり取れずにいる。
だけど仕事に夢中になることでユキを忘れられるから、ちょうどよかった。
「先輩、お疲れ様です」
「トモくんもお疲れ様っ」
「行きましょう。俺、楽しみにしてたんです」
「……っ」
そしてようやく休憩時間が取れて、トモくんと合流した。
はにかむトモくんが可愛すぎて、息を飲んでしまう。
それは周りにいる女子も言わずもがなだった。



