元々髪の長さがショートだから気付きにくかったのかもしれない。
それにしても、全然気づかなかったわたしはどれだけ注意力散漫なんだろう。
すると、洗面所の方から勢いよく扉が開く音が聞こえた。
「おい、大丈夫か!?」
「うん……大丈……」
「「え」」
やってきたのはさっき助けてくれた彼で。
彼はわたしと目が合うなり、一気に赤面する。
なんで赤くなってるんだろう。
その答えはわたしの身体を見ればすぐにわかった。
タオルで身を包んだとはいえ、わたしは彼に……その先の言葉は想像したくない。
大声を上げたわたしを心配してくれたのはわかってる。彼が微塵も悪くないのもわかってる。
だけどどうしても止められずにいられなかった。
だって、だって……
一歩間違えたら、わたしのはしたない裸体を彼に晒すことになっちゃうんだから……!



