ニゲラも共鳴するように「クゥー!」と鳴き始めた。
「どうしたんだろう……外に行ってみる?」
「そうだね。何が起きたか確かめよう」
わたしが問いかけると、ユラハが返事をしてアランもわずかに頷いた。
外へ出ると想像を絶するような世界に変わっていた。
その光景を見て絶句する。
それはわたしだけじゃない。アランもユラハもだった。
「おいおい……空にヒビってどういうことだよ!?」
「僕にもわからないよ……」
──空が切り裂かれて大きな割れ目ができている。
理解が追いつかないわたし達はそのままアーケード街へと向かった。
そこにはもっと大勢の人がいるから何か知れるのではないか、という見解だった。
それでも無駄だった。
皆わたし達と同じように動揺が走って、異常な緊張状態が包み込まれていた。



