あの夢の続きをもう1度描けたら


「ユラハ! アラン!」

「良かった……! ヒナノとニゲラは無事だったんだな!」

「ごめん……わたしがここにいれば怪我しないで済んだのに……」


罪悪感のあまりふたりの顔を見れなかった。


ユラハが子どもをあやすような声音で「顔を上げて」と静かに言った。

怒っていないのが明らかで、わたしはおそるおそるユラハの言われた通りにする。


「……っ」


ふたりとも優しい表情をしていた。


「ヒナノちゃんがすぐ指示してくれたから、こんな軽い怪我で済んだんだよ。ありがとう」

「そうだよ! ヒナノがいなかったら、もっと派手にやられたかもな!」


「ふたりとも……ありがとう」



──外が騒がしい。


耳を澄ませば、ドラゴンの咆哮が辺りに響いていたのがわかった。