あの夢の続きをもう1度描けたら


それにわたしは中学入ってから一回も風邪を引いてないし、至って健康体なのである。

それでもトモくんはわたしを心配そうな目で見つめるのをやめない。


「大丈夫だって! 気持ちは嬉しいけど、もう心配はいらないよ」

「無理です。好きな人がこんなまで無理するのは見ていられません」


「……え」


今、なんと言いました……?

好きな人って……。バカでもわかる。


「先輩に一目惚れしました」

「ひ、一目惚れって……」

「でも中身を知ってもっと好きになりました」

「……っ」


告白されるのは初めてだ。

しかもこんなにもカッコいいと評判の人となると嬉しいよりも……驚きの方が大きくなる。


それに、一目惚れされるようなかわいい顔をしてないから、本当なのかと疑いたい。

でもトモくんが真剣な目をして向き合っているから疑える余地などなかった。