「それって、どんな関係なんですか……?」
「……えっと……昔住んでた場所の近くにあるファミレスの店員さんで……」
嘘にしてはうまく誤魔化せたんじゃないか?
なんて達成感を噛みしめるわたしの横で、トモくんは訝しげな顔に変わっていた。
「それ……やめた方がいいですよ。俺なら……」
「え……」
俺ならって、どういうこと……?
まさか、本当にわたしのこと……。
「……?」
階段を登っていく。たったそれだけなのに、何故だか呼吸が辛くなっていく。
そして視界も白くなって頭が何も働かなくなってきた。
「先輩……? 先輩!?」
先を進んでいくトモくんが振り返って、顔が蒼白になっている。
なんでトモがそんな顔を……そう考えたところで、手の力が入らなくなってしまい、段ボールが階段から転がって床にばらけてしまう。
とうとう限界が来てしまったのだと察知した。



