隅の方に、小さな松が植えられている。
松は長生きするらしいからこれならなのだろう。
わたしも一緒に成長を見守ることができるのだろうか。
「決めた! アサガオにする!」
「アサガオね」
ユラハは青のアサガオを一輪手に取った。
他の2つの花はユラハの魔法の光によって消えてしまう。
「フロース・ボラーレ」
青のアサガオを両手で包んだユラハは呪文を唱えた。
光がやがて消えると、アサガオが種に変わっていた。
「種……?」
「うん、魔法で花を出せるけど育てた方が愛情がこもってるような気がして好きなんだ」
「おう! だからここにある花は全部一緒に育ててるんだ!」
「へぇ……! すごい!」
改めてお庭を見渡す。



